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 片田舎無鉄砲医学生6年、さーの日記とか載ってます。
 弓がーる四段
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礼さんのコメントとタイムリー…というか無神経かもしれませんが…
ちょっとは関連しているかなと思いつつ。

こちら救命センター 病棟こぼれ話



救命センターからの手紙

どちらも、浜辺祐一さんが書いたものです。現役の救命センター部長の先生。
医学科の友人Nちゃんからお借りしているものです。
1冊目の"こちら救命センター"はもともとは看護士向けの記事をまとめたもの。
2冊目の"救命センターからの手紙"は、前冊よりも一つのエピソードが長い感じです。
救急実習をした後(結構経ったけど汗)なので、結構ピンと来るのかなぁと思っていましたが…
やはり「救命」とあるだけ、私が見せていただいた
中軽症の患者さんとはかなり違った雰囲気でした。
テレビで放送される救命センターの様子は、大けがをして出血多量の子供が
まる一日がけの手術をなんとか乗り切り、笑顔で母親と帰っていくし、
急に脳卒中で倒れたおじいさんは、あっという間に手術で回復して
孫と手をつないで帰っていく。
でも、そんなきれいな関係がいくつあるのだろう…
実際この先生が十年間で診た、心肺停止状態の患者さんは、ざっと千五百人。
そのうち、心臓の再鼓動に成功した人は二百人。
心臓を動かし続け命を取り留めたのは三十六人。
社会復帰できた人はたったの六人。奇跡の人。テレビでスポットライトを浴びる人たち。
…では生きているはずの残りの三十人は?
心臓は動き続けるけれども、生活はできない。
そのうちの大半は植物状態と呼ばれる状態になってしまうんです。
こりゃ、だめだ、心臓を蘇生させては植物になってしまう…
そう思って蘇生を中止するベテランの医師に対して、若い研修医たちはいいます。
「先生、医者なんだから、生きて社会復帰できる可能性が
 ゼロではない以上、その可能性を追求すべきです!
 ここは救命医療センターなんだから、『救命』するのが第一じゃないんですか?
 その可能性を見捨てることは、神様しかやってはいけない、
 医者は神様になっちゃいけないんです!!」
彼らのいうことはもちろん正論である。それは百も二百も承知の上で…
植物人間になってしまった男性の世話を3ヶ月も、半年も、1年も続けた女性はいいます。
「先生、どうして主人を助けたんですか、こんな姿にならないんだったら
 いっそ何もしないで死なせてくれたら良かったのに。
 …もう先生、殺してしまってください。私も…私も死にますから…」
心臓が止まっている患者が運び込まれてきた、だから医者は心臓を動かさせた、
その結果植物人間となり家族は長年苦しむことになる…
こんな世界をほぼ毎日、見続けることになってしまうのです。

この浜辺先生は、ベテランの医師の視点ということで、
蘇生に躍起になる若い医師を尻目に達観した視点で話を進めます。
決して、若いうちから、一生懸命になりゃいいってもんじゃない…
と斜に構えろと言っているわけではありません。
ただ、長年毎日人が治療の甲斐なく死んでいってしまうのを見ていると、
そして突然の死によってうちひしがれる家族を見ていると、どうしても
まともな精神ではいられず、そんなことに慣れてしまうのだそうです。
さらには突然の死によってうちひしがれる家族を見て、
家庭を持つことがそれほどいいことにも思えなくなってしまったというのです。

他のケースでは、一床しかベッドが空いていない状況で、
5階からの自殺で心肺停止状態の患者が。その5分後に土木工事の労災で瀕死の患者が
運び込まれたケースで、やむを得ず労災の患者を他の病院にわたしたことがあったり。
人の命に上下はないというけれど…こんなこと医者が絶対に言ってはならないことだけれど、
もし労災の患者さんが病院探しのタイムロスで不幸な目にあったら、
その家族は平気でいられるだろうか??
医者がそこまで考えちゃいけない…と言われてしまえばそれまでだけれど…。

もしも病気のご家族の方がいらっしゃったり、
これから医者になってできたら救急医療の最前線で…と意気込んでいる方には
ちょっとショッキングな内容だと思います。
でも、こういう一面をのぞくのもいろいろ考えさせられるきっかけにはなると思います。
貸してくれたNちゃんありがとう。続編もよろしく。


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無題
初めまして!
私は文系の学生なのですが、医療に興味があり、医療系のブログを探していて、たどり着きました!
ブログ、とても興味深いです。これから読ませていただこうと思います^^。
勉強大変だと思いますががんばってください!

もしお分かりになればで良いのですが、どこか人間ドックを取り扱っている病院などで良いところなど知っていらっしゃいますか?
病院検索サイトなどでいろいろ探しているのですが、なかなか見つからず…
(http://dock.cocokarada.jp/)
san URL 2008/10/28(Tue)14:24:04 編集
無題
1冊目は昔、4年生のころぐらいに読みました。その当時は、とんでもない奴もいるもんだと思った記憶があります。
今年になって救急医学の実習で3次救急のリアルな現場を体験しました。実習といっても、週2で当直に入り、戦力として扱われるので、ぬるいものではありません。
夜中に緊急で搬送された心肺停止状態の患者さんを何人も見ました。蘇生も何件もやりました。
いったい何人が翌朝の新規入院のカンファレンスで上申されたと思います?
患者さんを前に泣き崩れる家族の姿もたくさん見ました。
病棟に上がってから、体中にモニターをつけられたまま経過してきた患者さんが最終的にどうなるかも見ました。受け持ち症例だったもので。
そういう光景にだんだん慣れていく自分がすごく嫌だったこともよく覚えてます。
正直、そこから人生観も医療に対する考え方も大きく変わった気がします。
自分の目の前で人が死んでいくというのは・・・・表現できないですね。
重苦しいコメントですみません(>_<)
まあ、同じ本でも実習を体験するとまた違った角度から読めるかもしれませんよ。
かまきり 2008/10/28(Tue)19:27:53 編集
無題
あ[絵文字:513]
浜辺先生の本読みましたよ[絵文字:389]
今年は「救命センターからの手紙」で読書感想文書きました[絵文字:23]
救命って奥が深いなぁなんて思いつつ・・・
理想と現実がよく解りますね[絵文字:20]
私は浜辺先生と同じく植物人間と呼ばれる状態は
どうかと思います。
どうなんでしょうねぇ植物状態っていうのは[絵文字:159]
医者にとっては最大の悩みかもしれませんね[絵文字:510]

[絵文字:484]叔母はそうです。小脳出血です。
  普段から血圧が高かったそうです。
  それより今度はその叔母が介護してくれていた私の祖父が
  入院しまして・・・ 肺炎だそうです[絵文字:21]
  悪いこと続きで心配です[絵文字:132][絵文字:164]
2008/10/29(Wed)15:36:17 編集
無題
sanさんへ
はじめまして! コメントありがとうございます(゜∀゜)
いろんな方に見ていただいちゃって光栄です。いやはや。
やっぱり医療は医学だから理系…て見方にとらわれてはいけませんよね。
別の視点からズバッと切ったコメントをお待ちしております☆

…人間ドックですか。お恥ずかしながら本当に医療の知識も何もないのでアドバイス差し上げられません;;
申し訳ないです。
地域などの情報もちょこっと加えた上で
高学年の医学生の方のブログでお聞きになるといいかもしれません。
では、よかったらまたお越しください!
さー 2008/10/29(Wed)17:45:27 編集
無題
かまきりさん
あ、かまきりさんも読んだんですね!
ただやはり実習された分考え方が深いですね…
貴重なお話、いつもどうもありがとうございます。
私も、もう少し前まではこんなこと書く人が医者だなんて…と思って怒ってしまったかもしれません。
ただ、私はものすごく涙もろい人間でして、
…ってなんか唐突ですな(・ω・;)説明しますと
どんな安っぽいドラマでも低レベルな少女マンガでも
人が亡くなるシーンでは涙を流さずにはいられないというか…
感動したとか、悲しいとか考える前に泣いてしまうんです。
ただそれって他人の目からは、感動したのかな、悲しいのかなとしかうつりません。
ですから、自分の受け持ちの患者さんが亡くなってしまって
家族の前で泣くような責任感のない医者にはなりたくないなと思っています。
そうしたら、この浜辺先生のような考え方、ちょっとは参考になるのかな…なんて気持ちで読んでおりました。
ただ人の死に進んで慣れたいとは思いませんが…でもきっとそこそこ受け入れやすくなってしまうのでしょうか。
私自身も実習をすることになったら、もっといろいろ考えてみたいです。
さー 2008/10/29(Wed)17:57:18 編集
無題
礼さん
さすが…。優秀ですなぁ。
もっといろいろ読んでいらっしゃるのでしょうか(/・ω・)/
私自身は植物状態なんかになるくらいなら
使えそうな臓器を2〜3個使ってもらってあとは自然に…
なんて言えるのですが
身内や親密な人がそうなってしまいそうですが延命しますか、やめますか…と突然迫られたら
おかしくなってしまいそうです。どちらにしても悔いが残りそうで。
どうしても必要な猶予なのか単なる逃げなのか、ここまで医者が考えるべきかどうかは別かもしれませんが
今の医療はこんな悩みまで持ち込んでしまったことは確かみたいですね。

おじいさんまで…(・ω・;) 突然のことで体が追いつかなかったのでしょうか。
大事をとってまた元気になっていただきたいですね。
大変なことって、嫌なものですが続くことが多いです。
すごく無責任なことしか言えないのですが、
礼さんのご家族みんなでなんとか乗り切っていかれることを祈ります。
さー 2008/10/29(Wed)18:09:58 編集
無題
ありがとうございます[絵文字:106]
2008/10/31(Fri)18:03:08 編集
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